第一部 第二部 第三部 第四部 終章 後書 絵師 辞典 出口


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超絶と讃岐は僕の方を見ると驚いた顔をして言った。

讃岐「最近よくあちこちのスレに現れるらしいが、そっちから現れてくれるとは好都合だな。」

超絶「最近俺の後についてまわってるのはお前か。」

讃岐はすこし疲れた顔をして僕から視線を外すと、超絶の方に向き直った。

讃岐「だが今はおまえよりも超絶だ。おまえの貼っているのまネコのAAの権利は全てZENが管理している。大人しく縄につけ。」

超絶はそれを聞くと少し悲しげな顔をして、しかしすぐにその表情に怒気を巡らせて言った。

超絶「のまネコ?俺が貼ってるのはモナーのAAだが?運営に尻尾ふって運営になった次はavexに尻尾振って社員にでもしてもらうのか?」

それを聞くと讃岐は寂しげに、だがはっきりとした意思を込めて言った。

讃岐「もうモナーなんて居ないんだよ。」

彼は続けた。

讃岐「なぁ、超絶よぉ・・。昔は共に馴れ合った俺とお前が今じゃこんな捕まえる側と捕まえられる側に分かれてる。妙なもんだよなぁ?」

間を置かずに超絶が返した。

超絶「違うな。お前達じゃ俺は捕まえられない。走り続ける俺には、お前たちはいくら追いつこうとしても追いつけない。」


超絶のその台詞が終わるのが開戦の合図だった。
削除人と讃岐達が銃の形をした削除デバイスを取り出す。
規制銃だ。

だが削除人達が銃を構えるよりも早く超絶は動いていた。
超絶の周囲でスクリプトが構築される気配が起こり、次の瞬間には田代砲が放たれていた。
それは回線速度やPCへの影響を考えずにともかく相手に負荷を与える事だけを考えて作られた、ギガ田代砲だった。

削除人の中にも超絶がスクリプトを瞬時に組み上げるのを何とか察知できた者は居た。
だが、対応できたものは居なかった。
超絶の信じられないほどの早撃ちによってどんどんと削除人達は打ち抜かれていく。
ギガ田代砲の影響を受けた削除人達は、あり得ないとも思えるほどの負荷をかけられて四散していく。

削除人達も規制銃で応戦しようとするが、超絶にはかすりもしなかった。
削除人達はなす術も無く超絶の銃撃に蹂躙されていくだけだった。

いや、その中にも動けたものが居た。
讃岐だった。
僕はその讃岐と超絶のとてつもない高速戦闘に完全に飲まれていた。

( ^ω^;)「・・・・・」


そんな高速戦闘の最中、
ついに讃岐の放った規制銃が超絶を打ち抜いた。
だが多重串で武装した超絶には思うようにダメージを与えられない。
規制銃の弾丸が超絶に命中するのを見て勝利を得たと思った讃岐に油断が生まれた。
超絶はその隙を見逃さなかった。
超絶のスピードがさらに速くなった。
スプーフィングで讃岐のファイヤーウォールを完全に無効化すると、田代砲を打ち込む。

数瞬の後、讃岐が地面に倒れた。

讃岐「馬鹿な・・・そんな自分への負荷も大きい田代砲で何故そこまで早く動ける。そもそもそんな田代砲、マシンパワーが追いつかんはずだ。」

讃岐の言うとおり、ギガ田代砲の負荷の影響で超絶の全員からは赤黒い湯気が上がっていた。
体中の毛細血管がいたるところで切れ、血が煙となって蒸発していた。

超絶「言っただろうが。お前たちじゃ俺には追いつけない。」

超絶はそう言うと讃岐の頭に田代砲を突きつける。
讃岐がなげいた。

讃岐「畜生畜生畜生・・・こんなとこで終わって溜まるか。俺はまだまだ這い上がるんだ。終わって溜まるか・・・・終わりたくねーんだよ!」


鬼哭啾啾。
そうとしか表現の仕様の無い、身の毛もよだつような執念のようなものが讃岐の声にこもっていた。

讃岐「畜生、畜生・・・畜生畜生畜生」

超絶「誰だってそうさ。」

そういって超絶はあっさりと田代砲の引き金を引いた。
讃岐の執念など何処吹く風とでも言うように、禁煙中で仕事の合間にタバコをちょっと吸う程度の躊躇を乗せて、引き金を引いた。
讃岐のが口が引き金が轢かれる直前に動いた。声は出ていない。

讃岐の頭が赤い大きな花と化した。



 

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