第一部 第二部 第三部 第四部 終章 後書 絵師 辞典 出口


〜 11〜 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

 

僕がこの部屋に閉じ込められてからどれだけの時間がたっただろうか。
一週間かな?一ヶ月かな?一年かな?
なんだか外が騒がしいや。

僕がそんな事を考えていると、唐突に僕を縛り付けていたベッドが粉々になった。いや、僕が粉々にした。
誰かがこのページにクラックを仕掛けてきているらしい。
負荷で弱くなったベッドは僕が力を入れるとあっというまに砕け散る。


―――外!!!外!!!外!!!外に出られる!!!お酒が飲める!!!!

僕は喜び勇んでベッドのある部屋から飛び出した。

・・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・

僕は座り込んでひたすらお酒を飲んでいた。
すると、突然包丁を持った変な男の人が僕の側に立った。

「・・・・・モナー・・・・・・・・・・・ッ!!!!!」

やあ、お兄さん、最高ですか?
僕は最高です。
久々に飲んだお酒は五臓六腑にしみ込んで溶かしきりそうです。

でもなぜか男の人は僕が視線を向けると驚いたように体を一瞬震わせて後ろに下がってしまった。

おいおいおいおいおい、なんですか。
人がおいしくお酒飲んでるのになんですかその顔は。
お兄さんもお酒飲んで楽しくなってください。

僕は手にした酒瓶のAAを振り上げた。

・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


おかしいな。
いつの間にかあのお兄さんは居なくなってしまった。
独りぼっちになってしまった。

あれ?足音がする。
なんかたくさん人が僕をとりかこみはじめたぞ。
嬉しいな。
一人ぼっちだと思ってたのに来てくれたんだね。

取り囲んでいる人たちのうちの一人が僕に話しかけてくる。

「のまネコ、おまえはまだ再脳内規制が済んでいない。早く処置室に戻るんだ。」

ははははは、おじさん、何言ってるのかぜんぜんわかんないよ。
のまネコって誰だい?
ああ、僕の名前か。 

いいよいいよ、そんなに怖いう顔しなくても。
皆で楽しく飲もうよ。

僕は酒瓶を振り上げて素早くそいつの頭に叩き付けた。
酒瓶が割れて中身がこぼれる。
殴られた男の人は頭から血を流して動かなくなった。

あれ?お酒がもう無くなっちゃった。
いつの間にかおじさんも倒れてうごかなくなってるし。
悲しいな。
え?なんでみんなそんなに怖い顔してるんだい?
皆で楽しく飲もうよ。

・・・・
・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・

誰もいなくなっちゃった。
さっきまであんなに沢山の人が居たのに、みんな動かなくなっちゃった。
また一人ぼっちか・・・・・・。
寂しいな・・・・・・・・。
・・・・・
・・・・・・
・・・・・・・寂しいよ。


 

NEXT→

 

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送