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その場に倒れながら飛んできた特殊警棒をかわしたモナーに、ギコは銃撃を浴びせる。
しかしモナーは転がりながらそれをかわす。
その上、転がりながらも酒瓶のAAを何本もタイプし、それを投げつけてくる。
ギコ「・・・・・・・・・・・・・・・ッ!!!」
先ほど後頭部を殴られたせいで、ギコの動きは鈍っていた。
空を裂いて飛来する酒瓶が、ギコの顔面を打ち据えるかと思われたその瞬間、
ピストンが両手に握る特殊警棒がそれらを空中で打ち砕いた。
その隙にギコはモナーにさらなる銃撃を加える、が
当たらない。
モナーはまるで弾丸の跳んでくる位置があらかじめ分かっているかのようにその身を動かし、かわしていく。
・
ギコはピストンを見た。
ピストンが両手に握っている特殊警棒は先ほどの黒いつや消しの施されたものとはまた違うタイプの物のようだ。
特殊警棒の柄以外の部分にらせん状に凹みが入っていて、まるでネジのような形になっている。
中は空洞に鳴っているのか、ピストンが振るうとその三段式の特殊警棒は鞭のようにしなった。
ピストンの手で特殊警棒は生き物のように動く。
モナーはさらに酒瓶を投げつけるが、それらは全てピストンの両手に握られた特殊警棒に打ち砕かれる。
その隙を狙ってギコが銃撃を行い、かわされる。
防御はピストンが、攻撃はギコが、という攻防がしばらく続いた。
・
だが、割れた酒瓶から飛び散った酒が床のあちこちを濡らしているのと、モナーが懐からジッポライターを取り出すのを見て、二人の顔色が変わる。
自分たちの周りに飛び散った酒を避けるように二人が飛びのくのと、モナーが火をつけたジッポライターを投げるのは同時だった。
ピストンは、その鞭のようにしなる特殊警棒でジッポライターを打ち据えるのだが、遠くに落ちたそれは一瞬で地面に撒き散らされた酒に引火。
床の上にまばらに飛び散った酒が、炎によって赤いまだら模様を作った。
ピストン「・・・・・・・・・糞が!」
自分の足元に飛び散る酒に、周りから引火して迫ってくる炎を視界に納めたピストンがさらに飛びのく。
そこを狙い済ましたように飛来してくる酒瓶。
ピストン「・・・・・・・・・・・・・・ッッッ!!!!!!」
ピストンはあわてて跳んできた酒瓶を叩き壊そうとするが、自分の特殊警棒にも炎がまとわりついている事に気づく。
モナーの投げる酒瓶を全て叩き割った特殊警棒に酒が付着していない道理は無い。
・
ピストン「熱ッッ!!!!」
ピストンは自らの手に火が引火する前に特殊警棒を酒瓶めがけて放る。
酒瓶が特殊警棒によって割られ、さらに酒が飛び散り、火が引火していく。
既にまわりは火の海だった。
ピストンはなんとか火に包まれていない足場を探して移動する。
だが、背中に唐突に風圧を感じる。
ピストンが急いで振り向くと、そこにはモナー酒瓶を振りかぶったモナーが居た。
―――何時の間に!!!?
と思ったのもつかの間、急いでそこから飛びのこうとするが、間に合わない。
ギコはモナーを銃撃しようとするが、炎によって生じた陽炎のせいでうまく狙いがつかず、銃弾はあらぬ方向へと飛んでいく。
炎のせいで視界が信じられないほどに悪い。
・
だが、革命王子のように適当な感覚と曖昧な感情だけで行動しているモナーは視界の悪さに影響される事は無い。
陽炎に揺らぐ視界を物ともせず、燃える地面をきれいに避けて歩きながら、モナーがピストンへと迫っていた。
しかし、ピストンが痛みを覚悟した次の瞬間、モナーがその場から飛びのく。
ピストンが足元を見ると、先ほどまでモナーの立っていた場所に包丁のAAが突き立っている。
そして飛びのいたモナーに対しても包丁が飛来する。空中にあったモナーはさらに体を捻ってかわそうとするが、心臓を狙って放たれた包丁はモナーの肩を掠めていった。
革命王子「うはwwwwwwwww見つけたwwwwwwwwなんか火が出てて面白そうだから来て見たらモナーが居たwwwうはwwwテラ運良スwwwwww」
包丁の飛んできた方向から喜悦に歪んだ声が漏れる。
革命王子「さて、それじゃあこれから――――――
――――――モナーを頭砕いて頭蓋骨叩き割って手足切り落として睾丸すり潰して面玉えぐり抜いて殺して燃やして犯して刻んで抉って犯してバラして犯して犯して犯して焼いて沈めて犯して犯して犯して、それから犯して犯して犯してから犯し殺すかねww」
笑いの発作で痙攣のように笑いながら声が続けた。
やがて炎の奥から右腕をだらりと下げたシルエットが現れる。
もう一人の"修羅"の登場だった。
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