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その時、スレの入り口付近に居た名無し達が血しぶきを上げて倒れこんだ。
スレの入り口から、皆同じ着物を着た侍のような容姿の男達が入ってきた。
頭に巻かれた鉢巻には「VIP遊撃隊」。
スレ入ってくるなり問答無用で腰に差した刀をすらりと抜いた彼等のその勇士は、”まさに武士”としか表現の仕様の無い見事なものだった。

騎士「懐かしい奴等に会ったな。俺達が遅いからわざわざ地下スレから出てきて助けに来てくれたのか?」

騎士の問いに彼等が応えた。

遊撃隊員「ここは俺達のVIPだ。俺達が育ててきたVIPだ。どこに行こうと俺達の勝手だ。」

重い口調で彼等が言い返す。

(・3・)「アルェー鬱陶しいのが来ちゃったYO。」

ぼるじょあがそれでものんきそうな口調で言った。
その次の瞬間、スレの中に居た名無し達全員がぼるじょあへと変わった。

(・3・)「キミ達も馬鹿だNE、なんで今更見限ったVIPに戻ってきたのSA。ぼるじょあ達の後ろにいるのは、君たちも死ってのとおりavexだYO。適うわけないじゃんYO」

その問いに対して、VIP遊撃隊の一人が静かに、短く言った。

遊撃隊「無礼討ち。」

それだけ言うと、彼等は一様に刀身のような眼光でぼるじょあ達をにらみつけ、手近なぼるじょあを切りつけた。
抜かれて振りかざされた刀が、僕の目には銀色の雑木林のように映った。

遊撃隊「我利によってこのVIPを害する物は全て悪。疾く、切って捨てる。」

それが乱戦の始まりだった。
遊撃隊の連中が数倍は居るだろうぼるじょあの大軍に切り込んでいった。
それを皮切りに、僕らも僕らの周囲を取り囲むぼるじょあに突撃していく。
スレの中は一瞬で地獄絵図と化した。







とあるスレの中で二人のAAが話し合っていた。

▼・ェ・▼「ぼくちん、可愛すぎだワン ><」

(^^)「それしか言えないんですか・・・^^;」

彼等はこのスレに来る前に、彼等が標的とする集団を彼等の仲間が待機するスレに誘い込んできたばかりだった。

(^^)「久しぶりにあんなにコピペしたから疲れました・・・^^;」

▼・ェ・▼「ぼくちん、可愛すぎだワン ><」

(^^)「うわぁ・・・なんかムカついてきた・・・^^;」

別のスレの中に誘い込んだ時点で彼等が上の方から頼まれていた仕事は終わった。

(^^)「まぁ、後はぼるじょあさんに任せて、僕達はコリンズさんを探しましょうか。」

▼・ェ・▼「ぼくちん、可愛すぎだワン ><」

(^^)「聞けよ。^^;」

だが、彼等がそのスレを出ようとした瞬間、彼等を取り囲む影があるのに気がついた。
何時の間にかスレの出口にも一人のコテが現れていた。

VIPの革命王子「うはwwwwコリンズの化石野郎なら今頃Datの底に沈んでるぜwwwwwwww」

山崎渉はそのコテの台詞の内容が「とっくにコリンズは仕留められた」という事を暗に示している事よりも、まったく彼等の動きに気付けなかった事に驚いていた。
それは山崎渉とビーグルを取り囲む名無しやコテ達がZENの黒服達並の隠密機動性を持っているという事だろうか。

VIPの革命王子「”どうしてコイツ等は俺達の居場所がわかったんだ?”って顔してんじゃねーよwwwwてめーらがコピペして増えて奴等を追い掛け回すところからずっとROMしてたっつーのwwww」

ピストン「ったくwwwコピペ厨ってのはコピペで増えてねー時を狙わねーといけねーからマジめんどくせーなwwww」

彼等のその言葉は、彼等が山崎渉達の行動を終始見張り、尾行していたことを示していた。

(―――馬鹿な!!コイツ等の気配など感じなかったぞ!!!)

山崎渉はVipperを突撃しか能の無い集団で、静かにROMし続けることなど不可能だと思っていたのだが、どうやらその認識を改めなければならないようだ。

(―――ともかく、コピペで数を増やして対抗せねばッ!!)

と、コピペのためにスクリプトを組んだ瞬間、自分の足に包丁のAAが突き刺さるのを感じた。

(^^;)「・・・・・・ッ!!!!!」

VIPの革命王子「おっとwww動くんじゃねーよwwwwコピペ厨っては増えつづけるからずっと殺し続けられるが、時間がかかるからいけねーなwww」

苦痛に歪む山崎渉の顔を見て、革命王子が満足げに言った。

VIPの革命王子「さて、お前の前には二つの選択肢があるwwwww俺にこれから切り刻まれるか、その足に刺さった包丁を使って自分の喉をかき切るかだwww」

革命王子が楽しくて楽しくてたまらないとでも言うような口調でさらに続けた。

VIPの革命王子「まぁアレだ、俗に言う『死にたくなければ自殺しろ』ってヤツだwww」

ピストン「『俗に言う』って、世界でお前以外だれもそんなん言わねーよwwwwwwwww」

「うはwww王子クオリティータカスwwwwwでもそれ言うのはおまえだけなwwwww」

VIPの革命王子「あ?そりゃ俺以外の世界が間違ってる。世界の糞ども、これが終わったらお・し・お・き・だッ!」

革命王子達が自分たちの会話に注意を向けたのを見計らって山崎渉は自分の足を地面に縫い付ける包丁を引き抜いて、彼等に投げ返す。
投げ変えされた包丁は素でのピストンに難なく掴まれるのだが、その一瞬の隙にビーグルが彼等の足元を駆け抜けた。
何人かが追おうとするが、ビーグルは狩猟犬ならではの脚力で既に遠くへ走り去ろうとしていた。

(^^)「残念だけど君等の事は運営陣に伝わることになります。僕達の規模の大きさがわかってるんですか?」

ビーグルが逃げ出せた事で少しだけその余裕を取り戻すことが出来た山崎渉は高らかにそういった。
だが、その活気を取り戻した山崎の目を見て革命王子は心底嬉しそうに言った。

VIPの革命王子「でもお前は死ぬけどなwwww『僕達』って、ここにおまえ一人しかいねーじゃねーかwwwww」

(^^;)「・・・・・・」

VIPの革命王子「どうやらてめーは自分で死ぬのは嫌みてーだから俺がじきじきにぶっ殺してやるwww感謝汁wっうぇうぇうぇww」



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