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大佐「あの超絶と2ゲット合戦を繰り広げたそのスピードは未だ衰えず、といったところか。」

大佐がのんびりと言った。
だがその方にはかすり傷が出来ている。
どうやらあの一瞬で騎士さんは讃岐親衛隊だけでなく大佐にも攻撃を加えたらしい。

大佐「懐かしい奴等が二人も揃ったとはな。」

その台詞のが終わるか終わらないかのうちに、大佐はその場から飛びのく。
一瞬送れて僕の目に、それまで大佐の居た場所に銀光が煌くのが映った。
その場から飛びのいた大佐を追ってさらにその銀光が数度瞬く。
数瞬の攻防の後、わき腹に軽い切り傷を負った大佐と剣を抜いたままの騎士が距離を置いて降り立った。

騎士「どういうつもりだ。何故銃を抜かない。」

騎士が尋ねた。

大佐が曖昧に笑う。

騎士「俺とこの基地外コテの二人同時に相手をする気か?」

騎士が不適に尋ねた。

馬愚那「騎士、てめぇ勝手に出てきて勝手に話進めるとは神ですか、てめぇは。」

そして馬愚那が小さくぼやく。
 
大佐「そうだな。ここはさっさと退かせて貰うとするか。」

大佐はあっさりそういうと、部下に向き直って撤退させようとする。
だがその大佐に食いつく者が居た。
馬愚那に撃たれなかった方のFlash職人だ。

職人「大佐、貴様、Flash50姐さんの命令に逆らう気か!!この事はFlash50姐さんに厳重に―――」

彼の台詞が銃声と共に無理矢理終わりを迎えた。いや、迎えさせられた。彼の命と共に。
たった今職人を打ち抜いた、まだ硝煙の出る銃を握って大佐が穏やかな笑みのまま、配下の削除人達に言った。

大佐「やれ。」

その短い命令と共に、11人いた削除人達の内、8人が残りの3人を一斉に撃ち抜いた。

大佐「これだけ見せられて彼我の実力さもわからんとは、さすが馬鹿女の部下だ。馬鹿の犬は馬鹿といったところか。」

呆然とする僕たちや馬愚那を他所に、大佐は相も変わらず優しげな、慈しむような声音で、しかし酷く馬鹿にしきった台詞を吐いた。

大佐「そういうわけで、俺達は退かせてもらう。」

言うが早いが大佐はスレの出口へと向かった。
後には呆然とした僕たちと死体だけが残った。

この騒ぎにもかかわらず、スレの住人達は無気力に、雑談や無責任なこの惨事の感想を語り合っていた。





 

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